チームに進撃の巨人と称される若者がいる。名前はHといい、体幹といい走りといい名実ともに巨人の名に相応しい。
シーズン終盤の登録レースで表彰台に上がってからさらに勢いづき、練習においても巨人の脚で一蹴されるのみである。そしてさらなる獲物を求めるべく鬼のアタックで彼方に飛んでいく。これを進撃の巨人と呼ばずして何と呼ぶ。
それでも巨人にダメージを与える機会を窺うべく彼の右後方に張り付いてると、彼の太腿から絞り出される出力がまさにぞうきん絞りのよう。
「パパ、これもう少し絞って〜」と嫁から手渡された、甘絞りというか絞りきれていないぞうきんを自分が絞った時にでる水とぞうきんの様が彼のそれを連想させる。
もう出ないと思ったところからさらにジワリと染み出すパワー。
登りで心拍いっぱいいっぱいの状態でのせめぎ合い。ギアをおとしたいけど、落とせば最後、後方へ爆烈アタック…。
そんな時の脚はパツンパツン。もうこれ以上は無理‼
そんな時に諦めるきっかけを与えるべく、
ジワリとトルクフルなパワーを目の当たりにする。
立ち漕ぎとかでインスタントに出力されたいっときのパワーではなく、コツコツと鍛えあげられた体幹から絞り出される力。
僕のトレーニングの目標とするところ。
最近まで小手先のパワーでレースをしのいできたが練習会にでるうちにそれではダメだという事に気付きつつも気付かないフリをしてきた。
そんなジレンマと戦いながら昨日も100km走りました。
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